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2007年04月24日

ロッキーファイナル キャストについて

 最新作『ロッキー・ザ・ファイナル』で特筆すべきは、監督・脚本・主演を兼任したスタローンがシリーズの原点である第1作に立ち返り、この名作が宿していたスピリットをスクリーンに甦らせたことだ。例えば、映画の冒頭でエイドリアンの墓参りをしたロッキーが、地元フィラデルフィアの街をさまよい、在りし日の妻との思い出のペットショップやスケート場の跡地を訪ねるシークエンス。ロッキーがフィラデルフィア美術館の大階段を駆け上がる不滅の名シーンが再現されているのも嬉しい贈りものだ。『ロッキー』のファンならば、これら第1作へのオマージュ的な愛情のこもったひとつひとつの描写に胸を締めつけられずにはいられないだろう。また、エイドリアンを亡くしたことで30年前と同じく孤独な境遇に逆戻りしたロッキーのもとに、ロバートや義兄のポーリーが集い、彼のカムバックを後押ししていくストーリー展開にも胸が躍る。『ロッキー』にチラリと登場していた不良少女のマリーが今はシングルマザーとなり、ロッキーとの旧交を温めるエピソードも涙ものである。
   
 そしてロッキーが最後の闘いを繰り広げるクライマックスは、手に汗握るスリルと興奮を呼び起こすとともに、勝ち負けを超越した奇跡的な感動を観る者に提供する。今回のロッキーは、相手の挑発や復讐などの理由でリングに復帰するわけではない。胸の奥底で燻っていた情熱を燃やし、あくまで自らの夢を追い求めて闘いに身を投じていく。そんなロッキーの熱きロマンと清々しいまでの闘魂が、シリーズ最高の盛り上がりを見せるファイト・シーンの中にしっかりと息づいているのだ。「このシリーズをずっと応援し、愛してくれた人々は、ロッキーの人生の最終章にきっと満足してくれると思う」とスタローンが語る通り、映画史上の伝説のヒーローにふさわしい劇的なフィナーレがここに実現した。

 エイドリアンの兄で、ロッキーの生涯の親友でもあるポーリー役のバート・ヤングは、今回も哀感たっぷりの凄みある存在感で名脇役ぶりを披露。TV界を中心に活躍する若手俳優マイロ・ヴィンティミリアはロッキー・ジュニアことロバートに扮し、父子の葛藤と和解のドラマを好演している。ロッキーの最後の対戦相手となるディクソンをカリスマ性豊かに演じたのは、撮影当時、世界ライトヘビー級王者だったアントニオ・ターヴァー。彼とロッキーが激突するクライマックスのリングサイドに、あのマイク・タイソンが登場するのも見逃せないサプライズだ。

 製作総指揮を務めたのは、スタローンとともに『ロッキー』シリーズを世に送り出してきた名プロデューサー・コンビ、アーウィン・ウィンクラーとロバート・チャートフ。スタローン率いる撮影チームは、通常のハリウッド映画と一線を画すリアリティ溢れる映像を求め、『ロッキー』誕生の地であるフィラデルフィア・ロケを実施した。また切ない哀調を帯びたメロディで映画に情感を吹き込むのは、このシリーズに欠かせない名作曲家ビル・コンティ。彼の手になる有名なテーマ曲が、ロッキーの最後の晴れ舞台を雄々しく盛り立てている。

posted by ロッキー at 10:15| ロッキーファイナル